営業職で内定を受けたけど、営業職ってストレスが凄そうだよね…。実際どんなストレスがあるのかな?
そんな悩みを持つ方へ向けた記事になります。
営業職が感じやすいストレスの原因として、【納期調整】に関する事が挙げられます。
有形商材を扱う営業職に限った事ではありますが、結構ストレスに感じる事なんですよね…。
しかし、営業職のストレスを調べてみても【納期調整】等の具体的な職務に関する説明は見つかり辛いです。
そこでこの記事では、「納期調整のストレス」について、
- 具体的なイメージを持ってもらう
- どのような場面でストレスを感じるのか知ってもらう
という事を目的に、8年間営業職として働く私(わんこ蜜柑)の経験を元に説明させていただきます。
具体的なイメージを持ち、「営業職として働くかどうかを見極める」一つの参考にしていただけると幸いです。
納期調整とは?
まず初めに、【納期調整とは?】について説明します。
営業職の代表的な仕事として、大まかに分けると、
- 見積
- 受注活動
- 納品管理
- 債権回収
の4つの仕事があります。
会社によって、営業職が携わる仕事範囲に違いはありますが、概ねこの4つの仕事は任されることが多いと思います。
納期調整とは、この中でも【納品管理】に関係する事になります。
具体的には、顧客と商品の出荷元(自社工場、仕入先、倉庫)の間に入って、
- いつ
- どこに
商品を納入するのか、調整する仕事と考えていただけると良いと思います。
例えば、こんなやり取りが行われたりします。
【納期調整の一例】客先~営業マン
お世話様です。〇〇を5つ注文お願いします。納品は〇月〇日に弊社倉庫にお願いしたいのですが、可能でしょうか?
ご注文ありがとうございます。〇月〇日ですね。一度、工場に確認して連絡させていただきますね。
分かりました。お願いします。
【納期調整の一例】営業マン~工場
お疲れ様です。〇月〇日に〇〇を5つ納品したいのですが、調整可能でしょうか?
〇月〇日に〇〇を5つですね。はい、調整可能です。
ありがとうございます。それでは、詳細を送りますのでよろしくお願いします。
【納期調整の一例】営業マン~客先
お世話様です。先程ご注文いただいた件ですが、ご希望の条件で納品可能です。
ありがとうございます。それでは、お願いした条件で納品お願いします。
如何でしょうか?何となくイメージが付いたでしょうか?
実際には、
- 在庫データの閲覧
- 電子発注システム
- メール
- 発注書
等々、会社毎のシステムを利用した簡単なやり取りの方が多いと思います。
「場合によっては、このようなやり取りが行われているんだなぁ…。」位に考えていただけると良いと思います。
納期調整でストレスを感じる場面
納期調整に関する大体の流れは理解出来たでしょうか?。基本的には、先程の様にやり取りがスムーズに進む場合が多いです。
それでは、一体どんな場面でストレスを感じる事が多いのでしょうか?
考えられるのは以下4つの場面です。
- 客先の指定納期に間に合わない場合
- 急な納期短縮、先送りを依頼された場合
- ミスが有った場合
- 無理難題を言われた場合
順番に説明します。
1.客先の指定納期に間に合わない場合
1つ目の場面は、「客先の指定納期に間に合わない場合」です。
客先から納期指定された注文に対し、
出荷元にも確認しましたが、この納期は間に合いませんね…。
と回答した場合、どのような反応が返ってくるでしょうか?
私の経験上、考えられる反応は以下3パターンのいずれかが多いです。
わかりました。それでは、最短の納期まで待ちます。分かったら教えてください。
えっ、そうなんですか…。でも何とか、調整をお願い出来ないでしょうか?
間に合わないなんて困るよ!なんとかしてもらわないと!
このようなやり取りがあると、
- ②粘る顧客
- ③怒る顧客
に対しては、
- 出荷元に連絡をして【納期短縮】を再度お願いする
- その結果を顧客に連絡、納得してもらう
という対応が必要になります。
結果として納期短縮が出来れば良いのですが、出来なかった場合は、顧客が納得せずに再度厳しい言葉を掛けられるなんて事も多々あります…。
またその過程で、出荷元担当者などから、
短縮は難しいって言いましたよね!無理です!
といった厳しい言葉を掛けられる事も多く、板挟みの状況に置かれることも多々あります。
当然このような状況への対応はストレスが溜まりますし、辛い思いをする事も多いです。強く言って納得して貰う場合もありますが、大口顧客の場合は難しいのが現実です。
2.急な納期短縮、先送りを依頼された場合
2つ目の場面は、「急な納期短縮・先送りを依頼された場合」です。
客先から注文を受けて納入日まで確定した件に関して、下記の様な依頼を受ける事があります。
〇日に納入をお願いしていた件なんだけど、急遽2週間くらい早まって納入をする事になって。お願い出来るかな?
〇日に納入をお願いしていた件なんだけど、受け入れ態勢が整っていないんだ。受け入れ出来るようになるまで納期を伸ばしたいんだけど。
この依頼をしてくる顧客としては、
- 注文している段階で物を確保出来ている
- 納期を先送りする事は当然してもらえる
といった考えがあると思います。
当然このような依頼に対し、調整をするのが営業としての仕事になるのですが、場合によっては、
- 調整が難しい
- 批判を受ける
といった状況になる事があり、その状況が原因でストレスを感じる事があります。
例えば、
【納期短縮の場合】
指定納期に合わせて、他場所分と調整して生産予定を組んでるのに、急に変えるなんて無理ですよ!
【納期先送りの場合】
早く出荷してくれないと工場倉庫を圧迫します!全国から依頼が来ると凄い件数になるんですから!
数字がズレる?もう報告出してるし、他の案件で補填しないとまずいな…。
といった内容です。
- 顧客側
- 社内側
どちらにも言い分があるだけに、間に入る営業マンのストレスは大きくなってしまうのです。
「直接話をしてくれたら楽なのに…。」と何度思ったか分かりません。
3.ミスがあった場合
3つ目の場面は、「ミスがあった場合」です。
ミスの種類にも様々な要因があります。例えば、
- 客先の注文間違い
- 自分の発注間違い
- 出荷元の出荷、梱包間違い
- 客先または自分が注文を入れていなかった
などです。
この場合、当然ミスした側が不利益を負っても対応する事になります。
しかし、
- 自社側がミスした場合は怒られる
- 客先がミスした場合は調整に付き合わされる
という状況になる事が多く、営業マンとしてはどちらになったとしても、
- 客先
- 出荷元
等から、小言を言われながら仕事をするしかありません。
「ミスはお互い様」という人と、「ミスしたんだから何とかしろよ」という人が居るのですが、後者に当たってしまった場合は、本当に地獄ですね…。
4.無理難題を言われた場合
4つ目の場面は、「無理難題を言われた場合」です。
客先から無理難題を言われることが稀にあります。例えば、
注文し忘れてた物があって、受注生産だとはわかっているんだけど、1週間で必要なんだ…。
仕様変更を言い忘れていた。この仕様に変更が必要なんだ、でも納期は変えないで欲しい…。
といった、自分の力で解決出来ない様な依頼や難しい要求です。
客先も、厳しい要求である事は承知している場合が多いですが、背景に、
- 客先側の不手際があった
- 何とかしないと周りに迷惑が掛かる
- 大きな損失になる場合がある
といった様な事情がある為、「出来る事であれば何とかして欲しい」という思いがあるのだと思います。
基本的にこのような状況の場合は、自分の力で解決出来ない事が多いので、
- 上司から出荷元へ話をしてもらう
- 周囲への協力をお願いする
という事が必要になります。
当然ですが、その後に協力してくれた方々へのフォローをする必要も有り、業務量が増える為、大変な思いをする可能性は高くなります。
解決出来た場合は客先から感謝される為、やりがいがあります。しかし、その間は他の業務が止まる為、仕事が溜まるストレスはあると思います。
以上、ストレスを感じやすい4つの場面を紹介しました。
業界・商材が異なれば、状況も変わると思いますので、一つの参考程度に考えていただけると良いと思います。
まとめ:日常業務でのストレスでは上位
ここまで、「納期調整でストレスが掛かる場面」について説明してきましたが、如何だったでしょうか?
- 会社のシステム
- 業界
- 商材
- 顧客層
などによって対応の幅が異なるので、一概には言えないところが有ります。しかし、納期調整は営業マンのメイン業務の1つである事に変わりはありませんので、多少のストレスは掛かると思います。
また業務全体の時間に於いて、納期調整に掛ける時間は多い為、
- 受けるストレス
- 抱える問題
も自ずと増える傾向にあります。
その為、「納期調整のストレス」について、しっかり理解し「営業職として働くかどうかを見極める」事が重要になります。
他の記事でも、営業職のストレスを説明していますので、是非ご覧になってみて下さいね。