結婚を考える上で、避けては通れないのが家計管理の問題です。
「どうやって管理したら良いのだろう?」
という悩みを抱えている夫婦は多いのではないでしょうか?
夫婦で話し合い、お互いが納得した形で管理するのが一番良い方法ですが、この記事では、
出来るだけ効率よく家計の資産を増やしたい…。
そんな考えを持つ夫婦にオススメしたい、【共有財布型】の管理方法についてご説明します。
この記事を書いている、私(わんこ蜜柑)も管理方法に悩み、夫婦で話し合った末、「共有財布型」の管理方法に辿り着きました。
そして、この管理方法を採用し2年ほど経過しましたが、
蓄財するために、非常に適した管理方法だと思っています!
それでは早速、説明していきます。
共有財布型とは?
まず初めに、
共有財布型とは、どういう管理方法なの?
という疑問があると思いますので、説明します。
「共有財布型」とは、夫婦それぞれのお金を合わせて、1つの家計の財布として管理する方法です。
「つまりどういう事?」と思われるかと思いますが、このような管理方法になります。
【共有財布型の管理方法】
- 夫婦のお金は1つの家計の財布として管理する(口座は別々でも可能)
- 夫婦お互いの収入と支出をすべて家計簿に記載する
- 夫婦お互いのお金の使用明細を、夫婦お互いが分かるように管理する
つまり、夫婦お互いの【収入・支出すべて】を隠し事せずに見せ合うという事です。
恐らくここまで見ていただいた中で、
お互いが自由に使えるお金が無いってこと…?
と感じた方も多いと思います。「実際どうなの?」と聞かれると、
その通りです!100%自分の思い通りに使えるお金が無くなります。
「そんなの無理!」「自分の自由に使えるお金が欲しい!」といったデメリットを感じさせる意見の方が多く挙げられるような気がしますが、共有財布型のメリットも挙げてみたいと思います。
共有財布型の良い点
共有財布型の良い点を見てみましょう。
【共有財布型の良い点】
- お金の無駄遣いが減る
- 家計管理に対し当事者意識を持てる
- ライフバランスの変化に対応しやすい
- 将来の計画が立てやすくなる
- 相手に正直に向き合える
良い点はこの通りです。順番に説明します。
1.お金の無駄遣いが減る
共有財布型の場合、お互いの支出に対して監視の目がある状態になります。
その為、相手に対して説明出来ないようなお金の使い方をする事が無くなります。
自ずと無駄遣いが減るのも想像できますよね。
物欲が少なく、金銭感覚の似ている夫婦であれば、ストレスは少ないかなと思います。
全く逆の場合は、厳しいかもしれません…。
2.家計管理に対し当事者意識を持てる
共有財布型の場合は、お互いの【収入・支出の把握、記録、話し合い】までを夫婦で行う為、
- 毎月の家計の収支
- 家計の状況
に対して、強制的に関わることになります。
その為、夫婦お互いが家計管理に対し当事者意識を持って臨むことが出来ます。お小遣い制等に多い、「パートナーに家計管理を任せて自分は把握していない」といった状況が起こりにくくなります。
家計に関わる情報(節約・固定費削減)も、夫婦お互いが考えるようになる為、一人での家計管理より情報量が多いのもメリットです。
3.ライフバランスの変化に対応しやすい
夫婦のみで生活している際は、どんな家計管理方法でも、特に不満もなく管理が出来ると思います。
しかし、このようなライフスタイルの変化があった際にはどうでしょうか?
【ライフスタイルの変化】
- 妊娠、出産、育児でどちらかの収入が減った時
- 子供が生まれ家族が増えた時
- ケガ、病気で働けなくなった時
- 項目別(食費・光熱費等)支出金額の変化
このようなライフスタイルの変化があった際には、これまでの家計管理方法で成立するか考え、難しい場合は管理方法を変更する等の対応を求められる事があります。
【求められる対応】
- 管理方法の変更
- 夫婦別財布の場合は支出負担項目の見直し等
- お小遣いの減額
- 管理する人の変更(夫⇒妻、妻⇒夫)
- 将来への積立額の変更
ライフスタイルの変化によっては、夫婦で話し合い、このような対応が求められる場合があります。
しかし、いざ話し合いをしても、
- 家計状況について相手が把握していない
- 相手が家計の見直しに応じてくれない
- 説明してもわかってくれない
- 自分の都合を押し付けてくる
といった不満が出る可能性があり、お互いの合意を取るのは難しいかもしれません。
家計管理方法の変更は「自由に使えるお金が減る」に等しい事なので、普段家計を把握していない人が急に言われても、抵抗感が勝ってしまうんですよね…。
その点、共有財布型では
- 日頃からお互いが家計状況を把握している
- 収入・支出の変化に対する管理方法等を変える必要がない
- 話し合いを必要としない事が多い
といった特徴がある事から、不満が出る可能性が極めて低いです。
将来想定されるライフスタイルの変化があっても、管理方法を変えることは無さそうなので、対応力はバッチリだと思っています!
4.将来の計画が立てやすくなる
共有財布型の管理の場合、
- 家計にあるお金をすべて把握する事が出来る
- 無駄遣いが少なくなる為、お金の貯まるスピードが速い
- 全ての支出金額を毎月記録する為、大まかな支出の見立てが出来る
といった特徴がある為、将来の計画が立てやすくなります。
世の中の情勢に大きな変化が無ければ、「いつまでに・いくら貯めたい」といった計画を立てやすい管理方法です。
5.相手に正直に向き合える
誘惑の多い世の中ですから、
- 相手に言いづらい
- 墓場まで持っていく
といったお金の使い方をした経験がある方も居るのではないでしょうか?
私も独身の時は色々と…。
そんなお金の使い方をすると、「なんとなく相手に対して後ろめたい」という気持ちになるものです。
共有財布型では、この心配がありません。
- 何にお金を使ったか見ることが出来る
- 出費に対して心のブレーキが掛かる
といった特徴がある為です。
相手に見せたくない出費というのは、【しなくても良い出費】の場合が多いので、制限があって冷静になれるくらいの状況が丁度良かったりします。
後ろめたいお金の使い方が無くなれば、相手に対して嘘を付く事も無いので、正直に向き合うことが出来ます。
向いている夫婦・向いていない夫婦の特徴
ここまで共有財布型の説明をしてきましたが、やはり向き不向きが分かれます。
そこで、この管理方法に向いている夫婦・向いていない夫婦の特徴をまとめました。
【向いている夫婦の特徴】
- 将来に向けてとにかくお金を貯めておきたい
- 夫婦共通の目標があり、その目標に向け蓄財する意思がある
- お金に対する価値観が似ている(何にお金を使いたいか、共通の趣味がある等)
- 相手のお金の使い方に対して、理解を示すことが出来る
- お金に対してだらしなくない
- 物欲が少ない
お金に対する価値観が似ており、相手が何か購入したとしても不満に感じない。また、お互いに蓄財に対して重要性を理解しており、相手が不満に思うようなお金の使い方をしない夫婦が向いていると言えます。
【向いていない夫婦の特徴】
- 稼いだお金は今を楽しむのに使いたい
- 相手に干渉されない自由なお金が欲しい
- 相手のお金の使い方で、理解できないところがある
- 相手もしくは自分が、お金に対しだらしない
- 夫婦お互いに多趣味
- 物欲が強い
お金に対する価値観が違うので、相手が何か購入した際に理解することが出来ない、不満に感じやすい。また、自分もしくは相手がお金に対しだらしない場合等に、「相手ばっかり自由にお金を使ってずるい」といった不公平感を感じてしまう夫婦はこの管理方法に向きません。このような場合は、お小遣い制を導入する等の方法の方が上手く管理できる可能性が高いと思われます。
共有財布型の家計管理方法
それでは、実際に「共有財布型の家計管理はどうすればよいの?」という疑問にお答えします。
準備するべきものは3つです。
- 家計簿アプリ
- 家計簿
- 振り返りの時間
順番に解説していきます。
1.家計簿アプリ
初めに日々の記録を付けることが出来る家計簿アプリを用意します。
家計簿アプリは沢山あるので、使いやすい物を選んでいただければ良いですが、
私達夫婦は、【Oshidori】という家計簿アプリを使っています!
カード利用明細、口座入出金、証券口座連携などが可能です!
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ここで大事なのは3点です。
- 抜け漏れ無く支出を記録する事が出来る事
- カード、口座は必要最小限にまとめる事(更新やアプリ登録数が限られる為)
※カード、口座は無理に夫婦でまとめる必要はありません。 - お互いが確認できる形をとる事
【ちょっとした注意点】
基本的にはカードで払うことが望ましいですが、現金支払いのみのお店もある為、手入力で忘れずに記録に残しておきましょう。
また、お互いの為に、お金を使っても記録しないなどの行為はやめておきましょう。夫婦喧嘩の元です。
2.家計簿
毎月の収支を記録できる家計簿を用意します。
- 手書き型(手帳、ノートなど)
- データ型(エクセル、スプレッドシートなど)
どちらの形でも構いません。
私達夫婦は、【Googleスプレッドシート】を使っています!
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ここで大事なのは3点です。
- 長く続けられるように細かくしすぎない事
※店舗ごとの買い物記録を付けるよりも、カテゴリー別(例:食費3万円)で記録すると負担になりません。 - カテゴリー内容は夫婦で相談して決める事
- 過去の家計簿を振り返った際、内容が分かるようにする事
【ちょっとした注意点】
細かく管理しすぎると、記録を残すことに労力を割かれてしまいます。
あくまでも大切なのは【記録の振り返り】であることを忘れないようにしましょう。
また、片方が勝手に記録の方法を変えて、もう一方が把握していない状態にならないように注意しましょう。
3.振り返りの時間
家計簿の記載・内容の振り返りをする夫婦の時間を用意しましょう。
私達夫婦は、毎月初めに家計簿の記入と振り返りの時間を設けています!
ここで大事なのは3点です。
- 必ず夫婦で家計簿の記入を行う事
- 記入で満足せず振り返りを行う事
- 目標(いつまでに?・どのくらい?)を明確にしておく事
【ちょっとした注意点】
時間が無い場合でも、必ず夫婦二人で家計簿の記入と振り返りをしましょう。
また、「いつまでに、どのくらいお金を貯めておくのか」の目標を設定することも大切です。
夫婦お互いが家計管理に当事者意識を持って参加するために重要な事になります。
共有財布型の注意点
共有財布型の家計管理を採用するにあたって、何点か注意点があります。
- 支出で重視する項目を予め共有しておく
- 相手の支出に対して、一方的な否定をしない
- 相手からの意見には、素直に応じるようにする
順番に解説していきます。
1.支出で重視する項目を決めておく
共有財布型の管理方法は、
- 良く言えば、無駄遣いが起こりにくい
- 悪く言えば、自由にお金を使う事が出来ない
管理方法と言えます。
メリットもありますが、自由にお金を使うことが出来ない為、少し窮屈さを感じることがあるのも事実です。
その為、ある程度は夫婦でお金を掛ける支出を決めておくことをお勧めします。
例えば、
- 食費にお金を掛け、普段ちょっと良い物を食べる
- 外食にお金を掛け、美味しいお店を開拓する
- 夫婦共通の趣味を楽しむ為、娯楽費にお金を掛ける
- 交際費にお金を掛け、人間関係を大切にする
といった感じです。
予め夫婦で何にお金を掛けるか決めておけば、お金の使い方に不満も出づらくなります。
因みに私達夫婦は、季節の旬の食材を購入する為、食費にお金を掛けると決めています!多少高くても買ってしまいますが、夫婦でお金を掛けると決めているので、不満が出る事はありません。
2.相手の支出に対して、一方的な否定をしない
相手の支出に対して、「絶対に許せない」という事以外は、一方的な否定はNGです。なぜなら、この管理方法でお金を使う事に関しては、しっかり考えた上での決断である事が多いからです。
「相手が何にお金を使ったか見ることが出来る」という状況で、考えての支出ですから、
- 本当に欲しい物
- 本当にやりたい事
である可能性が高いです。
そのようなお金の使い方を一方的に否定されると、不満が募りやすくなってしまいます。
また、自分がお金を使いたいときに一方的に否定される可能性も高くなります…。
基本的に迷った時は事前に相談を受けるようになると思いますが、もし相手のお金の使い方に納得できない部分がある時は、「相談したい、相談してほしい」といった感じで話し合いから入るようにすると良いと思います。
3.相手からの意見には、素直に応じるようにする
相手に意見されると、反論したくなるのもわかりますが、素直に応じるようにしましょう。
理由は、「自分自身の事を一番身近で客観的に見てくれるのが配偶者だから」です。
私も妻の意見を押し切る形で何度かお金を使いましたが、結局「妻の言う通りになった」という経験が多いです…。(笑)
夫婦お互いが、相手の無駄遣いを防ぐ抑止力になると、蓄財のスピードも上がります。
まとめ:共有財布型は蓄財したい夫婦にオススメの管理方法
ここまで共有財布型の説明をしてきましたが、如何でしたでしょうか?
もし、「効率よく資産を増やしたい」と思っている家庭で、
私達なら出来そう!
と思った方は、是非この管理方法を採用してみてください。
必ず夫婦で話し合い、合意を取ってから始めてくださいね。
勝手に始めるのはNGですよ!